MARCH英語は単語帳1冊で足りる?必要な単語レベルと覚え方
「MARCHならターゲット1900だけで大丈夫?」
「システム英単語を1冊覚えれば、明治や青学にも対応できる?」
「英検準1級の単語帳までやった方がいい?」
MARCHを目指して英語を勉強していると、かなり迷いやすいのが英単語帳をどこまでやるかです。
結論から言うと、
MARCH合格の土台を作るだけなら、ターゲット1900やシステム英単語などの標準的な大学受験単語帳1冊を完成させることが最優先です。
しかし、
近年のMARCH英語で安定して高得点を狙うなら、それだけで語彙学習を完全終了と考えるのは少し危険です。
特に、
- 明治大学の上位学部を第一志望にしている
- 英語で7〜8割以上を安定させたい
- 長文の未知語をできるだけ減らしたい
- 英語を得点源にしたい
- 高1〜高2から勉強していて時間に余裕がある
という受験生なら、
標準単語帳+英検準1級レベル
まで語彙を広げる価値があります。
一方で、9月や10月になっても英文法・英文解釈・長文が完成していない人が準1級単語帳を始めるのはおすすめしません。
この記事では、近年のMARCHの入試問題や大学が公開している出題意図も参考にしながら、
「結局、MARCHにはどこまで英単語が必要なのか?」
を詳しく解説します。
結論|MARCH英語の単語レベルは3段階で考えよう
まず、MARCH志望なら英単語を次の3段階に分けて考えると分かりやすくなります。
レベル1|絶対に落としてはいけない基礎〜標準語彙
ターゲット1900
システム英単語
LEAP
速読英単語 必修編
などに掲載されている、大学受験の標準語彙です。
ここは、
MARCHを受験するならほぼ必須。
「何となく見たことがある」では足りません。
英文中で出てきた瞬間に意味を判断できるところまで仕上げたいレベルです。
レベル2|派生語・多義語・熟語・語法
実はMARCH対策では、ここが非常に重要です。
例えば、
単語帳では一番基本的な意味しか覚えていない。
しかし入試では、
同じ単語の別の意味
が問われる。
このタイプの問題があります。
中央大学の2025年度5学部共通選抜でも、同じ形の単語が文脈によってどの意味で使われているかを判断させる問題が出題され、大学側も「単なる語の意味ではなく、文の中でどのような意味を持つかを読み取る力」を求めていると説明しています。
つまり、
1900語を覚えれば終了
ではありません。
その1900語を、
どこまで深く知っているか
も重要なのです。
レベル3|英検準1級レベルの難関語彙
ここが今回のポイントです。
英検準1級は旺文社によると、
大学中級程度・約7,500語レベル
とされています。
MARCH対策としてここまで全員が必須というわけではありません。
しかし、
MARCH上位学部で英語を武器にしたいなら、準1級レベルまで触れておくメリットは大きい
と考えています。
「ターゲット1900だけでMARCHは大丈夫」は半分正しい
ネットで、
「MARCHならターゲット1900だけで十分」
という意見を見たことがある人も多いと思います。
これは完全な間違いではありません。
実際、明治大学情報コミュニケーション学部は出題方針として、
単語・語句・構文について、高校までに学んだ範囲で十分
と説明しています。
国際日本学部も、難解な単語や熟語を含む長文が出題される場合があるものの、それらは
文脈から意味を推測できるもの、または読解上それほど重要ではないもの
としています。
つまり、
準1級単語を全部知らなければ文章そのものが読めない試験
をMARCH全大学が出しているわけではありません。
だから、
ターゲット1900
システム英単語
LEAP
などを1冊完璧にする。
これは今でもMARCH英語対策の王道です。
それでも準1級レベルをおすすめする理由
では、なぜ準1級レベルまで勉強する価値があるのでしょうか。
理由は、
「合格できる最低ライン」と「英語で安定して高得点を取れるライン」は違うからです。
長文に知らない単語が5個あっても、文脈から推測すれば読めるかもしれません。
しかし、
知らない単語が1個しかない人
と
知らない単語が8個ある人
なら、
当然前者の方が速く、正確に読めます。
MARCH英語では、
単語を知っていることそのものより、語彙力によって読解処理を高速化できること
が大きな武器になります。
最近の大学入試英語は昔とはかなり違う
ここは現在の受験生には特に知ってほしいポイントです。
近年の大学入試英語は、
英文をゆっくり精読するだけでは対応しにくい方向
へ進んでいます。
例えば2024年度共通テスト英語リーディングでは、本文・設問・選択肢などを含めた総語数が約6,300語ありました。
2025年度・2026年度でも約5,600語あります。
つまり現在の高校生は、
かなり大量の英文を限られた時間で処理すること
を高校段階から求められています。
大学独自入試でも、長文量と処理速度を重視する大学・学部は多くあります。
昔のように、
「分からない単語で止まって考える」
という読み方では時間が足りません。
2026年度入試では英字新聞の記事が180問
さらに象徴的なのが、2026年度入試です。
ジャパンタイムズ社の集計によると、同社の英字媒体の記事から、
大学入試で180問
が出題されたと報じられています。
テーマも、
- AI
- SNS
- 外国人、移民
- 労働
- 環境問題
- 心理
- 人間関係
- 医療、サイエンス
など非常に幅広くなっています。
難関大学では特に、
AIと人間の知性
環境・フードロス
フェイクニュース
SNS
といった現代的テーマが頻出しているとの分析もあります。
こうした文章では、
学校の教科書だけではあまり目にしない抽象語や社会科学系の語彙が出てくることがあります。
だからこそ、
最近の難関大英語では「単語帳の日本語訳を暗記しただけ」の語彙力から一段上へ行く必要があります。
青山学院大学を見ると語彙の重要性がよく分かる
2025年度青山学院大学全学部日程の英語について、大学が公開している出題意図を見ると興味深いことが分かります。
長文問題では、
文意に合った語彙を選択する力
が問われています。
さらに文法問題では語法が問われ、
対話問題では、
イディオムの知識
まで明確に試験対象とされています。
つまり青学対策では、
「長文さえ読めればいい」
というわけではありません。
単語+多義語+語法+熟語・イディオム
まで含めて語彙力です。
中央大学は「単語の1個目の意味」だけでは危ない
中央大学の2025年度5学部共通選抜では、
文法・語彙問題だけでなく、
同じ単語が文によってどの意味で使われているか
を判断する問題が出されています。
これはMARCH英語を勉強するときに非常に重要なポイントです。
例えば英単語帳を、
英単語 → 日本語1個
だけで覚えていると、
こうした問題には対応しにくくなります。
MARCHを目指すなら、
多義語まで意識して覚える
ようにしてください。
明治大学も「語彙を難しくすればいい」わけではない
一方で、明治大学を見ると少し違ったことも分かります。
明治大学国際日本学部は、
必ずしも難解な文章や語彙そのものを問う試験ではない
と説明しています。
長文中に難しい語が含まれていても、
前後の文脈から意味を推測できたり、その単語を完全に知らなくても文章全体を理解できたりするようになっています。
これは非常に重要です。
つまりMARCH対策は、
難単語を無限に覚えればいい
というものではありません。
必要なのは、
標準語彙を即答できる
+
未知語を文脈から推測できる
状態です。
MARCH英語の本当の「インフレ」は難単語だけではない
「最近は英語が難しくなった」
という話を聞くと、
難しい単語が増えた
と思うかもしれません。
しかし、実際にはそれだけではありません。
近年の英語入試で大きいのは、
語彙 × 長文化 × 処理速度
です。
つまり、
単語が1個分からない
↓
そこで5秒止まる
↓
それが20回起きる
↓
100秒失う
ということが起こります。
しかも、知らない単語が増えるほど文脈理解も不安定になります。
だから、
準1級レベルの語彙を覚える最大のメリットは「難単語問題を解くこと」ではなく、「長文を止まらずに読むこと」
だと考えた方がいいでしょう。
MARCH志望なら英検準1級まで必要?
ここまでを踏まえた結論です。
必須ではありません。
しかし、
余裕があるならかなりおすすめです。
特に、
高1〜高2からMARCHを目指している
英語が得意
ターゲット1900・シス単などがすでに完成している
英文法・英文解釈もある程度終わっている
長文もMARCHレベルまで読める
という受験生なら、
準1級語彙まで進む価値があります。
おすすめは「単熟語EX 英検準1級」
準1級レベルまで語彙を伸ばすなら、候補の一つが、
『英検準1級 単熟語EX』
です。
一般的な大学受験用単語帳を完成させた後、
難関大で遭遇する可能性のある語彙を追加する
という使い方ができます。
準1級用教材なので、ターゲット1900やシス単より明らかに難しい単語も入っています。
そのため、
最初の単語帳として使う本ではありません。
イメージとしては、
ターゲット1900・シス単・LEAPなど
↓
MARCH長文
↓
余力がある
↓
準1級単熟語EX
という順番です。
「準1級単語帳を全部完璧にする」必要もない
ここも重要です。
MARCHしか受験しないのであれば、
準1級単語帳を1ページ目から最後まで100%暗記する必要性は高くありません。
準1級レベルになると、
MARCHではほとんど遭遇しない単語も当然含まれます。
そのため、
MARCHの過去問・難関長文で出会った単語を中心に補強する
という使い方でも十分です。
特に受験学年なら、
「準1級単語帳を完成させる」
ことを目的にしてはいけません。
目的は、
MARCHの英語で点を取ること
です。
9月以降なら準1級単語帳をやらなくていい場合も多い
例えば9月時点で、
ターゲット1900がまだ7割
英文法が曖昧
英文解釈が終わっていない
MARCHレベルの長文で時間切れ
日本史・世界史も完成していない
という受験生。
この状態で、
「最近MARCHも難しいらしいから準1級単語帳を買おう」
というのはおすすめしません。
優先順位は、
①標準単語帳を完成
↓
②熟語
↓
③英文法・英文解釈
↓
④長文演習
↓
⑤過去問
です。
ここまでできて時間が余ったら、
準1級語彙を追加します。
9月スタートなら「EX」より過去問
特に9月から逆転合格を狙う場合、
準1級単語帳を1冊追加するより、
志望大学の過去問を5〜10年分解く
方を優先したいケースが多いです。
過去問を解いて、
知らなかった単語
↓
単語帳に載っているか確認
↓
載っていなければ追加
という方法なら、
自分の志望校で実際に必要な難単語
だけを覚えられます。
これは非常に効率的です。
単語帳1冊を「終わらせた」の基準
「ターゲット1900を3周しました」
という受験生は多いです。
しかし重要なのは周回数ではありません。
MARCHを目指すなら、
英単語を見た瞬間、
1秒程度で意味が出る
状態を目指してください。
長文中で、
「えーっと、この単語なんだっけ……」
と5秒考えて意味を思い出す。
これでは実戦では使えません。
例えば1,000語読む間にその状態が20回起これば、それだけでかなり時間を失います。
だから単語学習では、
思い出せるか
ではなく、
瞬間的に処理できるか
を確認します。
おすすめの覚え方① 1日100〜300語見る
単語を10個ずつ完璧に覚えてから進む方法はおすすめしません。
例えば100語を、
1日目:100語
2日目:同じ100語
3日目:同じ100語
と繰り返します。
1回で覚えるのではなく、
短期間で何度も遭遇する
ことを重視します。
おすすめの覚え方② 英語→日本語を高速化する
MARCH長文対策なら最優先は、
英語を見て意味が分かること
です。
例えば、
significant
を見て、
「えっと……signだから……」
と考えるのではなく、
significant → 重要な
と瞬間的に処理します。
最初からスペルを何回も書く必要はありません。
長文読解のための単語なら、
認識速度
を最優先にします。
おすすめの覚え方③ 多義語を捨てない
ここからMARCH対策らしくなります。
例えば、
単語帳の一番上に書いてある日本語だけ
を覚えるのではなく、
頻出する第2義、第3義も確認します。
特に、
基本動詞
前置詞
抽象名詞
形容詞
は複数の意味を持っていることが多いです。
中央大学のように、
文脈によって意味を判断する問題
への対策にもなります。
おすすめの覚え方④ 派生語まで見る
例えば、
動詞は知っているけど名詞になると分からない。
名詞は知っているけど形容詞になると分からない。
これでは長文で止まります。
そのため、
語源・接頭辞・接尾辞
を利用して派生語までまとめて覚えると効率的です。
準1級レベルになるほど、この方法が有効になります。
おすすめの覚え方⑤ 長文で覚え直す
単語帳だけで語彙学習を完結させないことも大切です。
一番記憶に残るのは、
実際の文章で出会った単語
です。
単語帳
↓
長文で遭遇
↓
「これ単語帳で見た」
↓
もう一度単語帳へ戻る
この流れを何度も繰り返します。
特に準1級レベルの単語は、
単語帳だけで無理やり覚えるより、
難関大長文の中で遭遇したものから優先的に覚える
方法が効率的です。
志望校別に考えるとどうなる?
MARCHを全部同じ語彙レベルとして考える必要もありません。
例えば明治大学では、学部によって英語の特徴が異なります。
情報コミュニケーション学部では大学自身が「高校までに学ぶ単語・語句・構文で十分」と説明しています。
一方で文章量が多いため、
難単語を覚えることより、標準単語を高速処理すること
が重要になります。
青山学院大学全学部日程では、
語彙・語法・イディオム
まで直接問われます。
中央大学では、
多義語を文脈から判断する力
も問われています。
つまり、
「MARCHだからこの単語帳」ではなく、志望学部の問題を見て語彙学習を調整する
のが正解です。
では結局、どのルートがおすすめ?
MARCH志望なら、基本的には、
標準単語帳1冊
↓
英熟語
↓
長文演習
↓
過去問
までが必須ラインです。
そのうえで、
英語が得意
時間に余裕がある
MARCH上位学部で高得点を取りたい
早慶も併願する
英検準1級取得も狙う
という人なら、
準1級単語帳を追加
します。
高2までなら準1級まで狙っていい
高校1〜2年生なら話は変わります。
時間があります。
ターゲット1900やシステム英単語を早めに完成できたなら、
高2のうちから準1級語彙へ進む
のはかなりおすすめです。
準1級レベルの語彙がある状態で高3を迎えれば、
MARCHの長文演習を始めたとき、
「単語が分からなくて読めない」
という状態をかなり減らせます。
高3秋なら準1級より優先するものがある
逆に高3の9月・10月なら、
準1級単語帳を始める前に、
現在使っている単語帳
を確認してください。
100語ランダムに出されて、
95語以上を即答できますか?
できないなら、
まず今の1冊です。
システム英単語が70%しか完成していないのに単熟語EXへ進むのは、
基礎工事が終わっていないのに2階を作るようなものです。
MARCH英語で一番危険な単語勉強
一番危険なのは、
単語帳コレクターになること
です。
ターゲット1900
↓
システム英単語
↓
鉄壁
↓
速読英単語
↓
準1級パス単
↓
単熟語EX
と増やしても、
全部70%しか覚えていなければ意味がありません。
それなら、
ターゲット1900を99%即答
できる受験生の方が圧倒的に強いです。
結論|「1冊で足りる?」ではなく完成度と残り時間で決める
MARCH英語に必要な単語レベルについてまとめると、
①ターゲット1900・シス単・LEAPレベル
→ 必須
②多義語・派生語・熟語
→ MARCHではかなり重要
③英検準1級レベル
→ 上位層・英語得意層ならおすすめ
となります。
つまり、
MARCH=準1級単語必須
というわけではありません。
一方で、
「ターゲット1900だけやれば、それ以上の語彙は一切必要ない」
と考えるのも、近年の入試を考えると少し危険です。
特に最近の大学入試では、
長い英文を短時間で処理する力
が非常に重要になっています。
さらにAI・環境・SNS・心理・社会問題など、多様なテーマの英文が使われています。
そうした入試で英語を武器にするなら、
準1級レベルの語彙まで持っていることは確実にアドバンテージになります。
ただし、
残り5か月しかない受験生と、
高2の受験生では、
やるべきことは違います。
時間があるなら、
標準単語帳
→ 熟語
→ 準1級語彙
まで進む。
時間がないなら、
標準単語帳を完璧にする
→ 過去問で出た未知語だけ追加する。
これで構いません。
一番大切なのは「志望校から逆算する」こと
英単語帳を選ぶとき、
SNSで、
「これだけでMARCH余裕」
「準1級までやらないと受からない」
という意見を見ることがあります。
しかし、
明治大学と青山学院大学。
さらに、
明治商学部と明治情報コミュニケーション学部。
同じMARCHでも求められる英語は違います。
だから、
参考書から志望校を考えるのではなく、志望校から必要な参考書を決める。
これが重要です。
実際に過去問を解いて、
単語不足なのか。
熟語不足なのか。
多義語なのか。
速読力なのか。
英文解釈なのか。
原因を分析してから学習内容を決めてください。
MARCH・関関同立専門塾 Strategia
MARCH英語で重要なのは、
「どの参考書が一番いいか」より「自分はどこまでやる必要があるか」
を判断することです。
高2なら準1級まで進める。
高3の秋なら標準単語帳と過去問に絞る。
英語が得意なら語彙をさらに伸ばす。
英文解釈が弱いなら単語帳を増やさない。
受験生によって最短ルートは変わります。
当塾では、
参考書ルート × 毎週の学習管理 × 大学別過去問対策
を組み合わせ、
現在の学力と志望校から、
「何を・どこまで・いつまでにやるのか」
を整理しています。
「ターゲット1900だけで大丈夫?」
「準1級単語帳までやった方がいい?」
「今から単熟語EXを始めても間に合う?」
と迷っている人は、
単語帳だけを見るのではなく、
現在の英語力・志望学部・入試までの残り時間
の3つから判断してみてください。
語彙を覚えたつもりでも長文で時間が足りない場合は、MARCH英語が時間内に終わらない原因も合わせて確認すると、語彙の使い方まで見直せます。